株で負けるパターンと勝てる時のパターンについて考えてみました。
●負けパターン
1.買おうと思っていたものをためらっているうちに爆上げし、慌てて買ったら高値掴みだった。
2.買おうと思っていたものをキャンセルし、気づかない間にストップ高になっていた。
悔しいので、他の銘柄で根拠もなく全力買いし、その後暴落。
3.空売り銘柄に手を出す。
株というのは本当に難しいです。
自分の場合、大負けをする時のパターンって、ほぼ上の2点です。
これに深くかかわっているのがポジポジ病です。
とにかく手を出さないという事が絶対にできません。
どんなに地合いが悪い日でも、リバ狙いを期待して買ってしまいます。
上の例は、デイトレーダーの方なら、誰もが経験あるかと思います。
キャンセルしたものがストップ高になり、そういう時に限って連チャンしたりするんですよね。
そうなると悔しいという思いから、どうしても他の銘柄で全力買いをしてしまいます。
全力買いは爆上げした時は良いのですが、大抵逆に行く事の方が多いです。
そのパターンに最も陥りやすいのが、出来高が少なく、板もスカスカな状態で、一気に数千株成り買いを入れたとします。
板はスカスカですので、一気に大量買いをすると株価が一気に上昇してしまいます。
浮動株が少なく、出来高も少ない銘柄では、窓も大きく空けるので、自分が買いを入れた事で思わぬ上昇を演じてしまうわけです。
そうなるとどうなるか?
今まで捕まっていた人たちが一気に売りを入れてきますので、自分が買った時よりも下落してしまう事が多くなります。
これを、「自分が買ったとたん下落した」とボヤく人がいますが、これは偶然ではなく必然といえる典型的なパターンなのです。
資金力がある人であれば、意図的に上昇させておいて「動意づいてきた」と錯覚させ、提灯をつけさせて上昇したら売り抜けるという事もできますが、個人には到底無理な話です。
新興銘柄はほとんどが空売りされています。
新興は業績に見合わない高値がつくケースが多く、機関はここを狙ってくるんですね。
買った後に爆弾を落とされると、大ナイアガラが発生する事がよくあります。
これに巻き込まれると、狼狽売りや逆指値刈りなどで大損をします。
空売り銘柄は機関が仕掛けた後、大きく下げた直後に入ると勝ちやすいのですが、下げ止まりがわからない場合や、個人の狼狽売りなどで止まらない事もよくあります。
日本通信の例を見ると、680円あたりね野村証券、740円あたりでゴールドマンサックスが空売りを仕掛けています。
しかし株価は高値1,200円を超えるまで上昇し、2機関は大きな含み損を抱えました。
ところが、1,000円を超えたあたりからモルガンスタンレーやタワー投資顧問が参戦し、実に4機関からのサンドバックに加え、8月の決算も印象が悪く、大きく下落しました。
9月4日の最安値、615円は、高値の半分以下です。
700円台前半ではもう空売りはしてこないと思っていましたが、この日は空売りトリガーが発動するまで売られました。
野村やゴールドマンは700円付近で空売りしているので、買い戻すにはやはり580円位まで落とさないと割にあいません。
ゴールドマンは1,200円台でも空売りしてますので、もう十分利益は出ているかと思いますが、下落トレンドに乗じてさらに下げるつもりでしょう。
このように、一度空売り機関に付きまとわられると、機関が納得する株価まで下落しないと彼らは出ていきません。
しつこいのです。
特に複数社から目をつけられている銘柄は、相当注意しなければいけません。
もちろん、大材料が出た場合には大きな踏み上げとなる可能性もありますが、弱いIRでは通常なら多少上げるところを、強引に抑え込まれます。
日本通信は、機関の莫大な資金力によって、強引に下降トレンドにもっていかれた典型例といえるでしょう。
このように、機関の空売りポジションを知る事はとても重要です。
万一材料が出て上昇したとしても、莫大な資金力で強引に叩き落とすからです。
材料が出た時は過熱しやすいので、一時的に上昇したとしても増担保規制がかかります。
機関は規制と同時にさらなる売り仕掛けをしてきますので、上昇しているからといってナメてかかると、痛い目にあいます。
空売り銘柄に手を出す場合は、どこが仕掛けているのか、何社が空売りしているか、それぞれの期間の売りポジはどの辺かなど、細かく分析しておく必要があるといえるでしょう。